予防接種
予防接種とは
赤ちゃんは生まれる前にお母さんから免疫をもらいますが、出生後は徐々に減るため、ウイルスや細菌などに感染しやすくなります。このような感染症から子どもを守るためのワクチンを打つことが予防接種です。
ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがあります。生ワクチンとは病原体の感染力を弱めたもので、不活化ワクチンとは病原体を活動しないようにしたものです。ワクチンを投与すると、抗体というものが作られます。この抗体が今後同じ病原体に感染した時に、発症を抑えたり、症状を軽くしたりします。
赤ちゃんの初回の予防接種については、お電話(078-934-6667)で受け付けております。
それ以降の分につきましては、以下のサイトよりご予約ください。
明石市以外の方でもご予約はできますが、ワクチンの取り寄せが必要なため、予約後必ずお電話ください。
当日は接種券や予診票などの書類、母子手帳を忘れずご持参ください。
当院では基本的に同時接種を勧めております。注射のワクチンは4本まで接種できます。
同時接種のメリットとしては、接種がスケジュール通りに進むため短期間に終わり、それにより来院回数を減らし、早く免疫をつけることができることです。
同時接種で副反応が出やすくなるという報告はありません。
現在ほとんどの方が同時接種されております。
定期接種と任意接種
定期接種とは、法律で定められたもので、市から接種券が送られてきます。公費負担ですので、接種券があれば無料で受けられますが、指定期間に接種するようにします。期間を過ぎると任意接種となり、有料になりますのでご注意ください。
任意接種は、まだ定期接種になっていない予防接種で、自己負担となります(市によっては減額補助券があります)。しかし予防したほうがいい病気がほとんどですので、可能な限り受けることをお勧めします。
小児が受ける
定期接種の種類と回数
ヒブ(インフルエンザ菌b型) ワクチン【不活化ワクチン】
インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは全く別ですが)に感染すると肺炎や中耳炎などになりますが、特にb型は細菌性髄膜炎など重症の感染症を引き起こします。初回は生後2か月から4週間以上空けて3回、追加は初回から7か月以上空けて、通常1歳を超えたらすぐに1回の計4回の接種となります。
小児用肺炎球菌ワクチン【不活化ワクチン】
肺炎球菌は肺炎や中耳炎、まれに細菌性髄膜炎の原因となります。現在13種類の菌に効くようになっています。初回は生後2ヵ月から4週間以上空けて3回、通常1歳を超えたらすぐに1回の計4回の接種となります。
B型肝炎ワクチン【不活化ワクチン】
B型肝炎は血液を介して感染しますが、唾液や汗などからも感染することもあります。生後2~3ヵ月の間に2回、初回から20週以降に1回の計3回の接種となります。
ロタウイルスワクチン(1価もしくは5価)【生ワクチン】
ロタウイルスは非常に感染力が強く、乳幼児に感染すると、嘔吐下痢などで脱水などになることがあります。現在ロタウイルスワクチンは1価(ロタリックス)と5価(ロタテック)の2種類がありますが、効果はほぼ同じとされています。1価は計2回、5価は計3回の接種となります。どちらも生後6週から接種可能ですが1回目はできるだけ生後14週6日までに接種します。2(3)回目は1(2)回目の接種から4週間以上空けるようにしてください。なお1価は生後24週目まで、5価は生後32週目までに完了するようにします。副反応については、下痢などのほか、まれに腸重積症を起こすことがあります。接種後異常に機嫌が悪い、顔色が悪くぐったりしている、血便が出る、嘔吐を繰り返すといった場合は腸重積を疑いますので、直ちに医師の診察を受けるようにしてください。
四種混合ワクチン(DPT-IPV)【不活化ワクチン】
ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ(小児まひ、急性灰白髄炎)といった病気の予防が期待できます。初回は生後2ヵ月から3回、追加は初回から1年後に計4回の接種となります。
BCGワクチン【生ワクチン】
結核症はまだ日本では根絶されておらず、予防接種が必須となっています。生後5か月以降に1回接種します。接種方法はスタンプ式(はんこ注射)です。接種1ヵ月ごろに接種部位が赤く膿んだようになることがありますが、次第にひいてきます。スケジュールによっては四種混合ワクチンの3回目と同時に接種することも可能です。
MRワクチン【生ワクチン】
麻疹と風疹は非常に感染力が強く、現在でも散発的に流行が見られます。1歳を過ぎてすぐに1回、小学校に入学する前の1年間に1回の計2回の接種となります。
水痘ワクチン【生ワクチン】
水痘(水ぼうそう)は現在でも珍しくない感染症で、非常に感染力が強いものです。1歳を過ぎてすぐ1回(MRワクチンと同時にできます)、その後6ヵ月空けて1回の計2回の接種となります。
日本脳炎ワクチン【不活化ワクチン】
日本脳炎は蚊により媒介され、養豚場の多い西日本ではまだみられます。1期初回は3歳の間に2回、追加は1年後に1回、2期を9歳過ぎに1回の計4回の接種となります。
二種混合ワクチン(DT)【不活化ワクチン】
ジフテリア、破傷風の追加免疫です。11~13歳未満の間に1回接種します。
小児が受ける
任意接種の種類と回数
おたふくかぜワクチン【生ワクチン】
おたふくかぜは現在でも流行が見られ、髄膜炎などの合併症があり、まれですが難聴になることもあります。1歳を過ぎたら早期に接種し(MRや水痘と同時接種できます)、その後小学校に入学する前の1年間に2回目の接種を推奨します。
インフルエンザワクチン【不活化ワクチン】
季節性に流行するインフルエンザの予防を目的に行います。生後6ヵ月から接種可能となっていますが、当院では安全上の理由から1歳以上で接種しております。13歳未満は計2回(1回目と2回目の間隔は2~4週間空ける)になりますが、9歳以上は1回でも構いません。また昨年接種をしたか、インフルエンザにかかった方は、1回でも構いません。インフルエンザウイルスは毎年、流行するウイルスが異なるので接種は毎年行うようにします。接種時期については、流行前の10~12月に行うようにします。接種後は、接種部位が赤く腫れることがあります。予約は毎年9月下旬ころに開始しますが、すべてネットからとなりますので、時期が近づきましたら「お知らせ」にてアクセス先を公表します。